東京サボリーマン糞ブログ。

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2020/2/3 カバと村上。

最近、村上春樹の翻訳ものにハマっています。

 

村上さんの翻訳は、なかなかどうして、私は好きです。

たしかサリンジャーの「ライ麦畑でつかまえて」の新訳を出した時は、ちょっぴり批判を浴びてたような気もするのだけど、それは前任の野崎さんのバージョンに、長い間みんなが慣れ親しんでいたっていう部分もあるんかなと。

 

たまに「活字を読みたい…!」という衝動に駆られることがあります。

衝動というか、なんかサイクルなんだろうけど、「音楽が聴きたい!」ももちろんあるしね。でも今の私はまさに「活字中毒期」。

そんな時ネットで、村上春樹が10篇の短編ラブストーリーを翻訳したものが文庫で出ていると知りました。これね。

恋しくて - TEN SELECTED LOVE STORIES (中公文庫)

恋しくて - TEN SELECTED LOVE STORIES (中公文庫)

 

 ちょっと前に、トールキンの「指輪物語」を図書館で借りて読んでいたのだけど、

*めちゃくちゃ長い

名古屋市港区の図書館職員にイラっとした

という理由で、途中で断念。

しばらくぶりに何か読みたいなーと思ってたところで、「お、村上春樹の翻訳で、しかも恋愛もの?面白そう!」となり、わざわざ蔦屋書店まで行って購入。

 

感想としては、「物語も面白いけど、村上春樹の翻訳、悪くないじゃん」

(ただ、収録されてる村上さんのオリジナル短編は、うーん…)

 

そういえば、この人はもともと、外国文学(とくにアメリカ文学)を熱心に読み込んでから作家になった人だったな、と思いだした次第。つまり、頭の中では常に翻訳家の村上春樹がいたんだな。

というか、すでに「村上春樹翻訳ライブラリー」なるものが刊行されており、割とたくさんのタイトルが並んでいたことに驚かされた次第。

その中から手始めに、レイモンドカーヴァーの「頼むから静かにしてくれ」を読んでみたら、面白いー!となった次第。かなり村上春樹風味の翻訳だけどね。

 

「頼むから…」の次に「愛について語るときに我々の語ること」を読み、今は「大聖堂」を読み始めたところ。短編集を上から追っています。

これを読んでいると、村上さんは、読んできたものからかなり影響を受けているんだなって思いました。初期の小説は特に。たしか、村上さんも「こういうものなら僕も書けるなと思った」ってどっかに書いてた記憶があるのだけど、たしかにね、おこがましいけど、ほんとになんとなく、自分でもこういうものなら書けそうだし、書いてみたいな、と思った。

要は、こういう切り口で、こういうやり方で、ということね。村上さんの初期作品は、そういう文学にある、ある種の「型」とか「雰囲気」みたいなものを借りて書いていたんだろうなぁと。今はもう完全に、村上春樹として、物語を書いていらっしゃるとは思います。

 

文章書いて疲れたので、これからサボリーマンになってぶらぶらしてきます。

アデュー★

 

大聖堂 (村上春樹翻訳ライブラリー)

大聖堂 (村上春樹翻訳ライブラリー)